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Channel: 私はアスペルガー症候群でしーた♪
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「幸福感」を大切にする

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$私はアスペルガー症候群でしーた♪

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今日は、私の幸福感についてお話します。

私は、お茶を飲むのが大好きです。
子供の頃から、家ではお茶ばかり飲んでいました。お茶がなければ生きられない!って感じです。
漫画の中であすぺさんがよくマグカップを抱えているのはそのためです(笑)

紅茶、中国茶、日本茶…とにかくお茶を飲んでいると幸せです。
その幸せ度合いは…
まさに「至福の時間」というレベルの幸福感です!

冒頭の漫画のように、あつーいお茶をカップに入れて、まるでワインでのように(?)カップをくゆらしながら、ふんふんふんふん…すぅはぁすぅはぁ…香りをかぎまくります。さすがに、人目のあるところでは、ちょっと遠慮しますが、自分ひとりで家で飲む時は、人目を気にしなくて良いので、気が済むまで香りをかぎます(笑)

もう、お茶の香りをかぐだけで、

あぁぁ…ええ香りやぁ…(恍惚)

ごちゃごちゃした現実から遠く離れて、頭の中にはなぜか水墨画の世界が広がります…
(たぶん、非現実的なまでに静かで穏やか→仙人の境地→水墨画…という連想してるから?)

そして、精神統一して一口お茶をずずっとすすります。
飲み込見ながら、香りを鼻のほうへ送ります。

はぁぁぁぁぁぁ~
お~い~し~い~♪


しやわしぇ~(しあわせ)


もう、完全に体から魂は抜けた恍惚状態です(笑)
ほんとに、幸せなんですよー。

で、実際に周りから見ていても、かなり幸せそうに見えるらしく、
「しーたさんって、お茶飲んでる時、ほんまに幸せそうやなぁ~。そんなにおいしいの?」
と、過去何人もの人に言われました(汗)

自分でも、お茶一杯で、こんなに幸せになれる自分って…

ものすごく、お得!!!
発達障害の人は、何事にも大げさだとかオーバーアクションだとか言われますが、実際にそう感じているんですよね。(場合によっては、生育過程で”表現しろ”と強要されたことで、誤った学習によるものもありますが、それはまた別の機会に。)

で、嫌なことや恐怖も大きく感じるけれど、自分が好きなものに対する幸福感もものすごく大きいんです。

これって…すごくお得で幸せだなー♪と、最近気がつきました。
だって、お茶飲んだだけで、恍惚な幸福感に包まれて、水墨画の世界へ飛んでいけるんですから!
フツウの人にとっては、なんでもないことが、私にとっては「至上の幸福」と感じられるのですから。


けれど、この幸せ感を取り戻したのはごく最近のことなのです。
実は、この5年間ほど、お茶を楽しめなくなっていたのです…。

それは、今思い返すと「フツウの人が楽しい」と思うことを楽しもうとがんばっていたからでした。
もともと、外出するのも、おしゃれなお店でお買い物をするのも、エステにいくのも、ブランド物を買うのも、貴金属もぜんぜん興味もなく、楽しいとも感じなかった私。

けれど、35歳ごろから数年間だけ、ちょっとしたきっかけで、百貨店やエステ通い、ブランド物や貴金属を身につけて、体を締め付ける下着を身に着けて「世間並みのおしゃれを楽しむ」ことに力を注ぐようになりました。

ところが…それと同時期ごろから、あんなに大好きだったお茶を楽しいと感じなくなってしまったのです。あの恍惚感に浸れるほどの楽しみがなくなってしまったのです。

どんなに、お金も十分にあって、買い物しても、おしゃれしても、お店でおいしいものを食べても…
ぜんぜん、お茶を楽しんだ時のような心からの幸福感が得られませんでした。

お茶を淹れるのもめんどくさい…。
いつしか、ペットボトルを箱買いして飲むようになっていました。

そうこうするうちに、仕事や体の不調から心も壊れて休職するにいたりました。
そのころには、何にも幸せを感じることができなくなっていました。

その後も、心は少しずつ回復して復職しましたが、体の不調はさまざまな形で次から次へと出てきました。365日24時間続く体の痛みのために、仕事以外の時間は、ほとんど寝込む日々…。ブログを書く力も…何をする意欲もなくなってきました。

とにかく…体中が痛い…意識があると痛みを感じて辛いので、眠るしかありませんでした。
体の痛みによって、私は完全に集中力を失い、まるで全ての感覚が麻痺してしまったかのうような状態になっていました。

音楽を聴いても、頭の中全体に響き渡るように聞こえていた音楽が、全てがモノラル音源のように聞こえ、音も薄っぺらにしか聞こえなくなってしまいました。

ご飯も、早く飲み込んでおなかを満たすことばかりで、昔のように細かい味を味わえなくなっていました。

そして、大好きだったお茶を飲んでも、香りがわからない…。香りの湯気が顔にふれてもわからない…。飲んでも昔ほどに味の深みを感じ取ることができない…。表面の味すらもうすっぺらくしか感じられない…。

昔、大学院でストレスでうつ病になったあの頃ですら、お茶だけが心の癒しになっていたのに…。

なんで…?
私は、こんなもののどこが楽しかったのだろう…。

まったく、わからなくなっていました…。
今考えれば、体の痛みと心の痛みのために、全ての感覚が麻痺してしまっていたのだとわかりますが、当時は、そのことにすら気がつきませんでした。

ヘルニアの手術後も右半身の痛みとしびれはとれたものの、なぜか全身に別の痛みが出始めました。
実は、子宮内膜症(子宮腺筋症)の悪化によるものだったようで、婦人科で治療薬を飲んだりしましたが、副作用が酷く、さらに体調はぼろぼろになってしまいました。24時間ひっきりなしに体が痛む…。夜も痛みのために眠りが浅くなっていました。(最近、松浦亜弥さんが子宮内膜症の悪化で活動を休止していましたね。)

そして、最近、アメリカから取り寄せたサプリメントが劇的に効き、なんとか酷い体の痛みが治まってきました。痛みが治まるにつれて、集中力が復活してきました。

すると、少しずつ、全ての感覚が戻ってきたのです。

音楽が頭の中全体に響いて聞こえるようになり、集中力も回復してきました。
絵を描くときの線を目で追う集中力と持続力が戻ってきました。

そして…
お茶の香りと味を感じ取れるようになってきたのです。

あたたかい湯気にお茶の香りが広がる…
あったかいお茶が体にしみわたり、飲み込んだあとものどに残るほのかなお茶の香り…。

あぁ…。これが、大好きだったお茶の香りと味だ…。
あぁ…。あったかいお茶、幸せだな…。

ここ1ヶ月ほど、いろいろなお茶を丁寧に淹れて、至上の幸福に浸っています。

今、お茶を飲みながら、振り返って考えると…
自分の幸福感をムシして突っ走りはじめたあの頃が、全ての不調の始まりになっていた気がします。

心の不調も体の不調も、まったく独立ではなく、心の不調が体の不調を引き起こしたり悪化させたり、体の不調が心を押しつぶしてしまったり…心と体は相互に影響を及ぼします。

もしかしたら、私は、世間の目や外観を気にして、自分にとって本当に大切な幸福感を置き去りにしてしまったことが、心を蝕むきっかけとなり、やがて体を蝕み、全てを巻き込む負のスパイラルへと落ち込んでしまったのかもしれないなぁ…

自分の幸福感を犠牲にした代償はとてつもなく大きかったな…。

そんな風に思いました。

みなさんも、どこかに置き忘れてきた「大切なもの」はありませんか?
誰にも邪魔されないように、「自分の幸福感」を大切にしてくださいね。


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